藤本石油株式会社 代表取締役 藤本 剛氏、総務部長 藤本 奈緒氏が実践する地域の魅力を活かした多角経営とは?いかに着想し経営資源を独自の戦略に発展させることができたのかを伺います!
【藤本社長】私はGS特約店の3代目として、ここ兵庫県の但馬(たじま)という地方の町で育ってきました。修行から帰ってくる時に、どうせ継ぐなら、「あの藤本で働ている」と社員が家族や友達に自慢できる会社にしたいと思い、FUJISEKIプライドというキャッチコピーを掲げました。ですが、現実と理想はかけ離れていて、過疎化に需要減も重なり、現状の収益を維持するのがやっとでした。そんな時に石原さんと出会い、ビジョン→戦略→組織→ヒト→カネという『五つ星経営フロー』の考えに添って、俯瞰して自社を見ていく中で、藤本の経営資源を生かせないかとの視点を持つようになりました。その中で生まれたアイデアがカフェ「NUTS(ナッツ)」、グランピング施設「ラグジュアリーグランピング」、体験型農園「FUJIFARM(フジファーム)」です。
【藤本社長】カーケア商材をバンバン売る都会のGSの真似をしても、過疎化しているこの町では限界があります。そこで、地方にあることを強みにできないかと考え続け、隣地の農地活用を思いつきました。元来、竹田城、出石そば、但馬牛と観光資源豊富な但馬。この観光資源と隣地を組み合わせ、グランピング施設を併設した体験型農園を開園することにしました。国土交通省提唱するマイクロツーリズムをヒントに、近くで旅行を楽しみたいという都会の層を呼ぶことができるのではないかとの発想です。
【藤本社長】当初は、「GSの3代目が急に農業を始めてどうしたんだ?」とみんな冷ややかに見ていたと思います。ですが、実際にグランピング施設と体験型農園がオープンし、都会から若いお客さんが来てくれるようになり、みんなの見る目が変わりました。今ではGSスタッフも農作業を手伝ったり、その逆にカフェスタッフがGSでお弁当を売るといったように、GSと新規事業が一体となった動きとなってきています。
【藤本社長】GS、カフェ、グランピング、新たにブルーベリー狩りも始まる体験型農園、すべての事業が相互に送客しあう「藤本サークル」を確立させていきます。観光資源豊かな但馬ならではの魅力をどんどん発信していきたいと思います。
無いものねだりをせず、自社が持つ経営資源を生かし、競合が真似できないことをやる。
これが中小企業が勝つために取るべき戦略です。
自社の置かれた環境と隣地を最大限に有効活用し、既存事業と新規事業を融合させる藤本さんの戦略、これからの飛躍が楽しみです!