株式会社三香堂 代表取締役社長 佐々木基之氏に、自社商品への愛と販売店との絆を武器に、ともに成長し続ける企業を目指す、創業以来脈々と築き上げてきた販売店との繋がりをより強固にする独自のサポート戦略に迫ります!
【佐々木社長】大正15年(1926年)に私の祖父が宮城県福島市にて創業したのが三香堂のはじまりです。
初代・佐々木梅治が皮膚疾患で悩む妹を見て、「どうにかしてその辛さをなくしてあげたい」との思いから独力で研究を重ね黄金色に輝く化粧水の素を完成。
「宝石のオパールのような美しく輝く肌を」との願いを込め、「美容原液オパール」と命名し販売を開始しました。
現在でもオパールは三香堂の主力商品で、販売店さんを通じて全国で販売されています。
【佐々木社長】はい。ネット販売全盛の時代ですが、お肌に合った化粧水を選んでほしいとの思いから、創業以来、販売店さんを通じての対面販売にこだわり続けています。
販売店さんはご家族で経営されているファミリー企業が多く、3代にわたりオパールを扱ってくれている販売店さんもいるほど、販売店さんとのつながりは強固なものがあります。
大手化粧品メーカーは、潤沢な資金を背景に、小売店に対し人材の派遣や設備補助などの手厚い支援を行っていますが、我々中小企業は限られた経営資源の中で物的・人的支援には限度があります。
その中で何ができるかを石原先生にも入ってもらい考えてきた結果、「ファミリービジネスサポート(通称FBS)」という考えに行きつきました。
ファミリービジネスサポートとは、販売店さんの持続的な経営をサポートしていこうとする三香堂独自の取り組みです。
現在は「お金講座」と題し、営業部員が講師となり、決算書をわかりやすく図解する「お金のブロックパズル」を使いながら、どうしたら売上アップ、粗利率改善ができるかをご一緒に考えるワークショップを展開中で、将来的には売上や粗利だけにとどまらず、販売店さんの経営全般をサポートできる態勢を整えたいと考えています。
【佐々木社長】山ほどあります(笑)事業存続を確かなものにするための財務体質の強化、後継者の育成、時代のニーズに合った新商品の開発などなど、まだまだ取り組んでいかなければなりません。
一方で、定期的に社内の組織風土診断を実施していますが、その都度、「自社商品を愛している社員さんがこれほど多い会社は珍しい」との評価をいただいています。
社員のオパール愛は私たちの最大の強みです。長い年月をかけて培ってきた販売店さんとの固い絆と社員のオパール愛。
この2つの強みを生かしながら、販売店さんとご一緒に、100年、200年と成長し続ける企業になっていきたいと考えています。
世襲によるファミリービジネスは、事業を存続させ成長させるための合理的な1つの在り方として世界的にもその評価が見直されつつあります。
地域創生が叫ばれる中、地域に根差すファミリービジネスを全社あげて支援する三香堂のFBS活動、ぜひご注目ください!